竜とそばかすの姫を観てきたので感想です。
自分が求めていた細田監督作品っぽさが戻ってきた!……のですけど
音楽は良かったのですがこの作品は特にここが良かった、というところが
自分には見いだせませんでした。
まあ楽しめたので気になっている人は観に行って損はしないかと思います。
以下、ネタバレあり感想
「時をかける少女」「サマーウォーズ」でお馴染みの細田監督の最新作です。
前作は未来のミライだったのですが、あまりにもnot for meだったので
ブチギレていた記憶があります。
時をかける少女が大好きな一人としては
今作でもnot for meだったら細田監督作品はもう自分には合わないのでは……と
不安にはなりましたが、そんなことはなかったのでひとまずは安心しました。
作品を見た感想ですが、テーマはあるもののそれをうまく脚本に落とし込めてなかった感じがしました。
今作は仮想空間版美女と野獣ということで、仮想空間ではそれぞれアバターでやりとりをするのでいわばみんな野獣ことになります。
仮想空間でのやりとりはアバターで姿形が違っても結局その向こう側には人がいて、仮想空間のやりとりといえど人と人との交流なんですよっという感じのテーマかなと思いました。
昨今SNSが発展して気軽に他人と交流できるようになりましたが
見ず知らずの相手にとても強い言葉で罵詈雑言を投げかける場面を多くなっていると感じています。
その言葉を相手と直接対面して言える??というぐらい強い言葉をSNSでみることがあるので今作のテーマはこのご時世にはあっていると思います。
ただ作品を見た感じだと突然出てきた竜を救おうとしたベルの動機がいまいちピンとこなかったです。
あと主人公のトラウマのために母親を死なせるのはちょっとなんだかな、という気持ちになりました。身近なテーマを扱うならもう少ししょうもない理由や思春期にありがちなやつで良かったのかなと思います。(安易なキャラクターの死が嫌いなだけです)
竜とそばかすの姫は仮想空間を扱っているが故にサマーウォーズっぽいなという印象が強かったです。当然同じ監督の作品なのでそれはそうなのですけど、目新しさというか映像の面白さがなかった感じがしました。
今作は物語の流れがうまいことハマれば良い作品としてハマったと思うと、惜しかったというのが総評です。